4月終わりからGWを迎え、コロナ自粛要請も解除された昨今、旅行などの遠出の計画も考えている方も多いのではないのでしょうか。
人々が活動的になるこの頃ではありますが、それは虫も同じ。例えば家屋に被害を与える害虫・シロアリはハネアリという子孫となるアリを大量に外へ出します。GW前後は、このハネアリに驚いた方からのご相談などが私たち神奈川県ペストコントロール協会に多く届く時期でもあります。
シロアリなどは、その生息域が家屋の床下や壁の中など普通の人にはなかなか行きづらい場所のため、どうしても専門の業者に頼らざるをえません。ですが他の虫ならば一般の方々でもある程度の対策・予防策はできます。
今回は特にこの時期から梅雨にかけて現れるチャドクガの幼虫対策についてお知らせしたいと思います。
チャドクガの幼虫はいわゆる小さな毒針を持つ毛虫です。。
集団で木に取り付いて葉を食害し、その見た目の気持ち悪さに加え、触れるだけでなく風に流されるだけで毒針が飛び散るため、このケムシの風下に立っているだけで刺されてしまうおそれがあります。
このチャドクガはサザンカ・ツバキ・チャノキといった一部の種類(ツバキ科)の樹木の葉しか食べません。先ずは自宅の庭にある木々がどんな種類のものか確認してみましょう。調べる方法は木々の種類を特定する本などもありますし、ネットなどでも調べることができます。
サザンカ・ツバキなどが自宅にあることがわかりましたら、園芸バサミなどで剪定をします。これがチャドクガ対策になります。
というのも、チャドクガの成虫は、生んだ卵や幼虫たちが風で飛ばされたり天敵の肉食昆虫や鳥に見つけられることを避けようと、なるべく風通しの悪くて手入れの行き届いてない枝葉が鬱蒼とした木を選んで卵を産む習性があるのです。
つまり清潔な部屋に虫が住みづらいように、清潔に枝葉を整えておいた木々にはチャドクガは住みづらくなるということです。
これはチャドクガに限った話ではなく他の蝶や蛾の幼虫対策にも通じます。
今年のGWは旅行やお出かけの他に、自宅の庭や周りといった住み慣れた場所のお手入れやお掃除などをするというのはいかがでしょうか。